看護師をしていると、
「もう限界かも」
「この働き方、ずっと続けられるのかな」
そう考えることが、何度もあると思います。
私もそうでした。
でも振り返ってみると、
私の人生の中でいくつかの大きな決断ができた背景には、
いつも「お金の余裕」がありました。
それは、贅沢をするためのお金ではなく、
「選択できる余裕」をくれるお金でした。
夜勤がつらくて、手術室へ異動する決断ができた理由
看護師として働き始めて数年、
夜勤がどんどんしんどくなっていきました。
体力的にも、精神的にもきつい。
「このまま続けても、同僚に迷惑をかけるし身体も壊れていくばかり…」
そんな感覚がありました。
その時看護部から、手術室への異動の提案がありました。
入職当時、配属第一希望は手術室でした。
憧れはあったし、手術室に異動したら夜勤はなくなる。
その代わり、給料は下がる。
実際、月の手取りは5万円以上減りました。
自分の健康と明らかに下がる給料を天秤にかけて、正直悩みました。
それでも異動を選べたのは、ある程度の貯金があったからです。
「収入が下がっても、すぐに生活が破綻するわけじゃない」
そう思えたことは、すごく大きかったと思います。
異動話を持ちかけられたことを母に話したとき、
「何かあったら使いなさい」
と、私の口座に100万円を振り込んでくれました。
「やってみたいなら、若いうちに挑戦したほうがいい」
そう言ってもらえたことが、今でも忘れられません。
結局そのお金は使わずに後になって返しました。
私のやりたいことをお金の心配なくさせてあげたいと思った親心が本当にありがたかったし本当に嬉しかったです。
そして母も、お金の余裕がどれだけ精神的に大事なことなのかを知っていたのだと思います。
休職中、休むことに集中できた理由
その後、体調を崩して休職することになりました。
休職中は病欠扱いで基本給は出ていましたが、
それでも将来のことを考えると不安はありました。
ただ、貯金があったことで、
- 今すぐ復帰しなきゃいけない
- 無理してでも頑張らないといけない
そう自分を追い込まずに済みました。
「ちゃんと休もう」
そう思えたのは、
生活が成り立つ見通しがあったからだと思います。
病院退職後、焦らずに次の人生を考えられた
最終的に私は病院を辞めました。
退職後は、
- 有給の全消化(約40日分)
- 失業保険
- それまでに貯めていた貯金
この3つがあったことで、
次の仕事や人生について焦らずに考える時間を持つことができました。
「早く次を決めなきゃ」
「とりあえずどこでもいいから働かなきゃ」
そういう状態じゃなかったからこそ、
- 検疫
- 保健所
- 派遣
- 単発
いろいろな働き方を選ぶことができました。
私のお金の使い方と、貯め方の話
私の周りには、
- ブランド物を買う人
- 夏休みにハワイに行く人
- 「貯金ない〜」と言いながら楽しそうな人
そういう看護師もたくさんいました。
それを否定したいわけではありません。
お金を使って気分転換したりモチベーションを上げたりするのは、
ストレスの多い環境で働く中でとても大切なことだと思います。
ただ、私は
「ブランド物や海外旅行に興味がなかった」
というだけです。
その代わり、
- 国内旅行は好きで毎年行く
- 友達との遊びや美味しいご飯は我慢しない
- 趣味には収入の範囲内でお金を使う
- 給料以上には使わない
そんな感じで生活していました。
私の貯め方
私は毎月いくら貯金する、というような几帳面なことは向いていないと思い、
ボーナスを主な貯金源としていました。
ボーナスは毎年約4ヶ月分あったのですが、
このボーナスを毎回無かったものとして貯金に回していました。
ボーナス=パーっと使う臨時収入のような感覚では無かったため、
全く苦ではありませんでした。
そして毎月の使わなかった分となる口座に残っているお金を合わせて、
毎年100万円を1年目から3年目まで「何かあった時用」に貯金していました。
(1年目は最初のボーナスが微々たる物だったため100万はなく、翌年以降の給料で補完しました)
人によってはボーナスは使って毎月の給料から貯金する方が向いている可能性もあるので、
これはあくまで私の一例として参考にしていただければと思います。
価値を感じる物にお金を使う
これは余談ですが、私が病院勤務時代にお金を使った上位3つの物・事です。
1位 ICL手術(60万円)
2位 全身医療脱毛(40万円)
3位 趣味のダンスのドレス(15万円)
このように、自分が価値を感じることや物には結構ドーンとお金を使っていました。
大変だった勤務後や頑張った自分にご褒美をあげたい時、
そんな時はお金のことばかり考えずに心の健康を優先して好きな物を買うのもいいですよね。
私も夜勤明けにスパに行ったり、たまの贅沢を適度に楽しんでいました。
ただ、ストレスからくる衝動買いのようなお金の使い方はあまり良いとは思えないので、
夜勤明けのコンビニや買い物同様注意してください。
いくら貯めるべき?
私は毎年の貯金額をキリの良さで決めていたので特に深く考えていませんでした。
正直「いくら貯めるべき」という正解はないと思います。
実家か一人暮らしかなど、
生活スタイルや毎月の支出は人それぞれだからです。
ただ、私自身の経験からは「半年生きられる貯金」で焦らずにいられたなと思います。
金額より「何ヶ月生きられるか」
よく「○○万円必要」と言われますが、
私は金額よりも、
- 家賃
- 食費
- 光熱費
- 通信費
- 最低限の生活費
これを何ヶ月まかなえるか、で考えた方が一人一人に合った適切な額がわかると思います。
例えば、
- 月15万円で生活できるなら → 90万円=6か月
- 月20万円なら → 120万円=6か月
この「〇か月分」という考え方のほうが、
自分の生活に合った現実的な目安になります。
人によっては3ヶ月分あれば安心、1年分あればもっと安心など、
みんなそれぞれ違った考えがあると思います。
全員に言えるのは、貯金はあればあるほど安心だけど、
それに囚われて普段お金を使えずにストレスを溜めるのは良くないので、
適度なバランスをとるのが大事、ということですね。
お金の余裕は心の余裕だった
今思うのは、
貯金をしていて貯まったのは、
お金だけでなく心の余裕だったということです。
- 働き方を変えたいと思ったとき
- 休みたいと思ったとき
- 辞めて立ち止まりたいと思ったとき
お金があったから、
「焦らなくていい」
「時間をかけて考えていい」
そう思えました。
おわりに
看護師の仕事はプレッシャーも業務量も多く、
勉強も終わりがない仕事です。
だからこそ、若いうちに無理を重ねてしまう人も多いと思います。
お金を使ってうまくストレス発散し自分を守ることは大事です。
でも同時に、貯めておくことで守れる未来もあると思います。
今は大丈夫と思っている人にとっても、
つらいと思いながら働いている人にとっても、
貯金はある種の保険であり、あなたを支え、守ってくれる一つのお守りです。
お金の余裕は、心の余裕。
「何かあっても大丈夫」
そう思えるだけで、人生の選択肢は確実に増えます。
今看護師をしている人にも、これから看護師になる人にも、
ぜひ知っておいてほしいです。
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