看護師が手術室で涙が止まらなくなった話【看護師リアル体験談】

ヤメ看体験談

※この記事は、前回の記事の続きです。

▶︎ 前回:異動して天職かと思ったが…【看護師リアル体験談】

手術室に移動して最初の頃

手術室に移動して、最初は「ここなら続けられるかも」と思っていました。

生活リズムは整い、夜勤もなくなり、残業もほとんどありません。

環境は恵まれていました。

でも、ある時期から、仕事のことを考えるだけで涙が止まらなくなったのです。

理由ははっきりしませんでした。

患者さんのトラブルも、人間関係の問題も特になかったのに、ただただ涙が溢れて止まらないのです。

医師に叱責されたあの日

手術室の医師は穏やかな人が多かったのですが、一人だけ感情的に怒鳴ったりする人がいました。

ある日、私が機械出しをしているときでした。

順針と逆針という機械で把持する針糸の向きがあるのですが、

通常順針を使うことが多い中急に「逆針」と言われ、

向きを直している間に「なんで用意していないんだ!」と叱責されたのです。

看護roo!より引用

心の中で、

「順針は用意していたのに急にイレギュラーを言ったのはそっちじゃん」

「どうして分かってくれないんだ」

「それを見越して用意すべきだったのか」

「自分は無能なのか」

と様々な感情が渦巻き、涙が出そうになりました。

しかし、機械出しは器具や衣類を清潔に保つことが絶対条件です。

一粒の涙でも不潔になってしまうため、泣くわけにはいきません。

しかしどうしても抑えられないと思い、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが先輩に交代してもらい、空き部屋に移動しました。

そこで、呼吸もできないくらい激しく泣きました。

子供の時、泣きすぎて息ができなくなることはありませんでしたか?

あんな感じで呼吸が乱れて息も苦しく言葉も出せず、完全に心が限界に達していました。

先輩たちがそばで慰めてくれ、徐々に呼吸も落ち着きました。

先輩からは「あの先生怒るけど、こっちの事情とかやろうとしているってことを伝えると意外とわかってくれるよ」と言われました。

先生と適切なコミュニケーションがとれていれば、ここまでひどく泣くことはなかったかもしれません。

心が疲弊してからの思考回路

この後にも一度だけ、他の医師に怒られたことがあります。

今までずっと気がつかずに行っていた針糸の長さについてのミスを指摘されたのです。

厳しい言い方でしたが、本来ならありがたい指摘です。

しかしその時にはすでに心が疲弊しており、

「なんでこんな頑張っているのに怒られなきゃいけないんだろう」

「前は楽しかったのに、今はつらくてしょうがない」

「つらいのになんで働いているんだろう」

そう考えるようになりました。

涙が止まらなくなる日々

この経験より前か後かは覚えていませんが、自分で自分を追い込みすぎたことと相まって、家で仕事のことを考えるだけでも涙が止まらなくなっていきました。

職場までは徒歩10分程度でしたが、通勤中に

「もし事故にあったら仕事に行かなくていいのにな」

「ちょっと車にぶつかられないかな」

「死にたくはないけど骨折とかすれば仕事に行かなくてすむのに」

と、無意識に考えることもありました。

そう思って少し車に近いところを歩いてみたりしていました。

決して死にたいわけでなく、ご飯も食べているし、夜も眠れていました。

だから自分は鬱とかじゃないし、ただ弱くて逃げたくてそんな考えをしてしまっているのだと思っていました。

でも今考えたら、十分「健康ではない思考回路」をしていました。

涙は弱さではなくサイン

泣きたいわけではないのに、涙が止まらない。

理由も分からないのにつらくてどうしようもない。

こんなことで弱音を吐いていいのか、みんな頑張っているのに甘えなんじゃないか、看護師として失格じゃないか。そう思っていました。

後から振り返ると、この涙は心と体が発するサインでした。

無理をして働き続けていたら、もっと深刻な不調につながったはずです。

今、同じように悩んでいるあなたへ

もし今、仕事で泣いてしまったり、胸が苦しくなるほど悩んでいるなら、自分を責めないでください。

涙は限界を超えそうなサインです。

頑張りたいと思う立派な証であり、それに気づけるあなたは決して弱くありません。

自分の精神面の限界を見極め、自分の人生を大切にする行動をとってくださいね。

▶︎次回:看護師3年目、涙が止まらない日々。異動か退職かで悩んだ話【看護師リアル体験談】

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