看護師として働く「検疫官」という選択肢|仕事内容・働き方・向いている人を解説

辞めた後の選択肢

看護師資格で選べる公衆衛生のキャリア

感染症対策の重要性が高まる中、

看護師の資格は病院以外の現場でも活かせます。

中でも検疫官(看護師)は、日本に入国する人の健康管理・感染症対策の前線で働く専門職です。

ここでは、仕事内容・働き方・雇用条件について、公式情報をもとにわかりやすく解説します。

私が空港検疫で働いて感じた印象やメリット・デメリットは別記事で解説しています。

👉「病院がすべてじゃなかった」空港検疫で働いて見えた、看護師の別の働き方【体験談】

検疫官(看護師)とは?

「検疫官」は日本国内の海港・空港に設置された検疫所で、 感染症法に基づいた検疫衛生業務 を行う国家公務員の職種です。

検疫所では、海外からの感染症病原体の国内侵入を未然に防ぐため、検疫官が健康チェックなどを担当します。

検疫官には、医師・看護師・行政職などさまざまな職種がありますが、

ここで扱う「検疫官(看護師)」は看護師資格を活かして感染症対策に関わる役割を担います。

どんな仕事をするの?

検疫官とは、海外からの入国者や航空機・貨物に対して、

感染症の国内侵入を防ぐための検疫業務を行う職種です。

日本では、検疫業務は厚生労働省所管の「検疫所」が担っており、

全国の主要海港・空港に配置されています。

主な目的は

  • 感染症の国内流入防止
  • 公衆衛生の維持
  • 水際対策の実施

です。

医師・看護師・検疫官(行政職)など、複数の職種がチームで業務を行います。

厚生労働省の採用情報によると、検疫官(看護師)の全国の海港・空港の検疫所における検疫感染症等に対する検疫衛生業務は次の通りです。

検疫業務

  • 入国者の健康状態の確認
  • 検疫感染症の検査
  • 検疫感染症感染者等の隔離・停留等

衛生業務

  • 感染症媒体動物の調査
  • 海外から来港する船舶や航空機の衛生検査
  • 船舶衛生管理証明書の交付等

健康相談

予防接種

  • 黄熱など感染症予防接種に関する業務

※看護師として通常の病棟看護とは異なり、 医療行為中心ではなく公衆衛生・感染対策中心の内容 です。

どこで働くの?

空港勤務・港勤務・厚生労働省本省勤務があります。

検疫所は日本全国の主要な海港・空港に

本所・支所・出張所合わせて計112箇所設置されています。

採用後は全国転勤があり、面接した検疫所が最初の勤務地とは限りません。

働き方・勤務形態

🕐 勤務時間

検疫官(看護師)の勤務時間は勤務場所により異なります。

空港の場合週38時間45分の交替制(シフト制)勤務と募集要項に記載があり、

海港については記載されていないため海港勤務の場合夜勤はないのかもしれません。

必ずしも夜勤があるとは限らないものの、全国転勤があり自分で選べないことも予想されるため、交替勤務シフトに対応できる必要があります。

給与と待遇

検疫官(看護師)は国家公務員として扱われます。

厚生労働省の募集情報によると、基本給与は次の通りです。

  • 月額:約26万円(経験年数に応じて調整あり)
  • 諸手当:扶養手当、通勤手当、住居手当、地域手当、期末手当(ボーナス)等

国家公務員としての待遇を受けられるため、民間派遣などとは違う安定した雇用基盤があります。

検疫官(看護師)になるには?

検疫官(看護師)の応募要件(一般職職員)は次のようになっています。

  • 日本国籍を有している
  • 看護師免許を取得している
  • 応募時点で、看護師として3年以上の臨床経験(医療機関)がある※准看護師としての経験は含まない
  • 普通自動車運転免許(業務上、普通自動車を運転する可能性があるため)

募集状況は年度ごとに変わるため、応募前に厚生労働省公式サイトを確認することが重要です。

空港検疫官として働く魅力

看護師資格を使いながら、病院以外の公衆衛生現場で働ける点が最大の魅力です。

感染症法にもとづく検疫業務は、国際的な健康安全に直接貢献する仕事であり、専門性と社会的意義が高い役割です。

また、国家公務員としての待遇があり、一般的な派遣・非常勤とは異なる安定性と福利厚生が期待できます。

任期付職員

検疫官(看護師)には任期付職員の募集もあり、内容もほとんど一般職員と変わりません。

違いは以下の通りです。

  • 雇用期間は原則採用日から1年間
  • 応募要項の臨床経験が、医療機関等において4年以上(うち3年は正看護師として従事したもの)

一般職が締め切っていて応募できない場合に、任期付職員の空きがないかを厚生労働省公式サイトでチェックしてみるのも一つの手ですね。

検疫官の仕事に向いている人・向いていない人

以下は私の思うイメージなので、あくまで参考として見てください。

向いている人

  • 看護師資格を活かして病院以外で働きたい
  • 感染対策や公衆衛生に関心がある
  • 事務作業が苦にならない
事務作業が病院と比べて多いことが予想されます。
  • 淡々と業務をこなすのが得意
  • 行政・公的業務に興味がある
  • 決められたルールを忠実に守れる
  • 英語を使って仕事がしたい
英語力は必須ではありませんが、空港などで使う機会もあると思われます。英語以外の言語の方と接することもあるので、翻訳機を使うこともあるそうです。

向いていない人

  • 高度な看護技術を磨きたい
  • 急性期医療のやりがいを求めたい
  • 変化や刺激の多い職場が好き
  • 臨床でのキャリアップをしたい
  • 個人で行動して職場を改善していきたい
国家公務員であり組織として動く意識が強いため、1人での独断行動は避けるべき環境だと思われます。

まとめ

検疫官(看護師)は、

  • 国の公衆衛生を支える専門職
  • 感染症対策・健康管理の最前線
  • 国家公務員としての安定性

という特徴を持つ働き方です。

病棟看護とは異なる働き方を探している看護師や、国際的な健康安全に携わる役割を求める人には魅力的な選択肢と言えるでしょう。 

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